チョコレート

 

3月です。

今日はアトリエМ周辺は驚くほど暖かいです。

家の中より外の方が暖かいぐらいでびっくりです。

でもまた寒くなる予報が出ているので、今日はしっかり暖かさを堪能したいと思います。

 

さて。

明後日は雛祭りだというのにチョコレートの話をぶり返そうとするスタッフC。

前回の日記からずっとチョコレートの事を調べていました。

文明に脱線した~とか言っていましたが、さらに栄養やら木としてやらに脱線しまくっていて、今ようやく日記に綴ろうと参上しました。

 

チョコレートの歴史はとても深く、始まりは紀元前まで遡ります。

紀元前3300年前後ものだと言われているエクアドルの遺跡サンタ・アナ・ラ・フロリダのボトル型の陶器からカカオの成分が見つかり、そこからチョコレート…いわゆるカカオが人類の歴史に躍り出たと考えられています。

それまではメソアメリカと呼ばれる古代文明の時代が最古だと思われていたのが、その遺跡が発見されたことによりメソアメリカから更に1000年以上前から人々の生活の中にあったのだと推定されているそうです。

サンタ・アナ・ラ・フロリダはエクアドルの南端のアマゾン流域で栄えたマヨチンチペ・マラニョン文化の物で、そこからメソアメリカ文明へと伝わったのではないかとのことです。

 

メソアメリカは現代中南米のメキシコ西部地方からホンジュラス・ニカラグア・コスタリカの一部くらいまでの地域で栄えていた文明です。

大雑把に言ってしまうとオルメカ文明→イサパ文明→マヤ文明・トルテカ文明→アステカ文明といった感じでカカオは伝えられていきました。

 

カカオは飲み物として広まっていきます。

飲み物になる前は種をそのままかじっていたらしいです。ワイルド。

当時は水やトウモロコシの粉、香辛料などを混ぜて泡立てて飲むというやり方だったらしく、今の甘いチョコレートとは一味違う感じですね。

 

しかもカカオ豆は税の代わりにもなるほどの貴重品だったのです。

貨幣の代わりにもなり、宗教の儀式にも使われ、薬としても使われていたというカカオ豆。

栽培が難しい植物だからなのでしょうか。宝石と変わらない扱いにも思えます。

 

カカオの木は強い直射日光や強風に弱いため、自分以外の植物がワサワサいる所で育ちます。

シェードツリーと呼ばれる影を作ってくれる植物や、虫媒花なので同じように昆虫を呼んでくれる植物など、それらと一緒に育っていきます。

(現代の栽培ではシェードツリーにはよくバナナが使われ、トウモロコシやパッションフルーツなどが受粉を手伝う虫達を呼ぶお手伝い植物として一緒に植えられるようです。)

アマゾン流域の熱帯雨林が故郷なだけあり、まわりにいっぱい仲間がいて助け合う環境で育つのですね。

芽が出て幼木となり、そこからさらに3~5年たってようやく成木になります。

そして小さい花が木の幹からぴょこんと出て咲きます。

桜のような花の付き方です。幹から直接花が出る幹生花です。

花の色は白・ピンク・黄色など。

1年中咲き続けますが、1本の木で何千と花を咲かせても実を結ぶのはその中の1%とかなりの少なさ。

暖かい気候を好み、気温差を嫌い、水分をしっかり必要とし、日光の強さや風の強さにも気をつけないといけない…けっこうな難しさです。

この苦労のわりに収穫が少ないのも貴重品となった所以でしょうか。

カカオの実はラグビーボールのような楕円型で、カカオポッドと呼ばれる1cm以上の厚さの固い皮を持ちます。

中にはカカオパルプという白くて甘い果肉があり、その中に種にあたるカカオが入っているのです。

 

カカオポッド / PIXTA(ピクスタ)

                         

このカカオパルプと一緒に発酵させるとチョコレートらしい味や香りの成分ができます。

発酵後のローストなどの加工によりいろいろな個性を持ったチョコレートとなるのだそうです。

 

 

 

 

さてさて、アステカ王国まで伝わってきたカカオ。

アステカ王国の最後の君主となる第9代君主モンテスマ(モクテスマ)2世の時代にスペインの侵攻を受けます。

しかしモンテスマは迎撃しようとはせず、この時に自身が愛飲していたカカオの飲み物(ショコラトル)をスペイン軍のコルテス将軍にふるまいます。

コルテス将軍はこの飲み物の美味しさにとても喜びスペインにカカオの木を持ち帰ったのだそうです。

スペインではショコラトルに砂糖を加え、温めて飲む方法が生まれました。

さらに飲みやすくなったショコラトルですが、庶民の口に入る物ではなく富裕層の飲み物として広まっていきます。

そのスペインから商人や王族の結婚などを通してヨーロッパに広がるのです。

そして産業の発達や人々の工夫により、大量生産ができるようになったりココアやチョコレートバーが作られたりと、一般庶民も楽しめる食べ物になっていきました。

 

何気なくいつも口にしているチョコレートですが、どんな歴史があるのかしらと軽い気持ちで調べたらとんでもなく昔からあるものだと知ってびっくりしたスタッフCです。

栄養などにもついて少し調べたので、そちらは次回の日記でお話したいと思います。

書きたいことをすべて詰め込んだらスクロールバーが忙しくなるほどのボリュームになりそうなので今日のところはこの辺で。

また次回、お付き合いいただけたら嬉しいです。

 

 

スタッフC

 

 

 

 

 

 

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